プレスリリース必勝法 どうやってマスコミに配るの?~地方の中小企業向け番外編~ 元新聞記者が解説 裏技&ノウハウ

プレスリリースを作ったけれど 配り方が分からない

ライター事務所「ツムギヤ」のアキラ(@510tsumugiya)です。

このブログの中で、5回シリーズで展開してきた「プレスリリース必勝法」では、主に上場企業の広報担当者を対象に、プレスリリースの書き方やメディアに取り上げてもらう方法を連載しました。

(参考リンク:初回)
  プレスリリース必勝法① 「ニュースはありますか?」 元新聞記者が解説 広報必読の裏技&ノウハウ

このシリーズは、大きな企業の方だけでなく、個人事業主など小規模事業所の方に読んでいただく機会も多かったのですが、こんな質問をたくさんいただきました。

「プレスリリースを書いていたけれど、どうやってマスコミに配ればいいのかよく分からない」

確かにそうですよね。

例えば上場企業の広報担当者であれば、日ごろからある程度報道関係者とは付き合いがあるはずなので、基本的な方法を知っていると思いますが、普段マスコミと接点がない事業所の方は、戸惑う部分だと思います。僕にとっても盲点でした。

そこで今回は、主に地方で事業を手掛けている個人事業主などの小規模事業所の方を対象に、プレスリリースをどうやってマスコミに届ければいいのか解説したいと思います。

「記者クラブ」に持ち込むのが手間がかからず確実

プレスリリースの持ち込み先ですが、結論から言うと「記者クラブ」に提供するのが最も手間がかからず、かつ確実だと考えます。

その前に、そもそも「記者クラブ」とは一体どのような組織でしょうか? 「聞いたことはあるけれど、実態はよく知らない」という方も多いのではないかと思います。

記者クラブとは、報道機関の記者が取材拠点として設けている拠点で、役所など公的機関の一室を間借りしていることが多いです。わかりやすい例では、役所や警察署などに設置されていて、新聞やテレビ局、通信社などの記者が詰めています。

東京などの大都会には非常にたくさんの記者クラブがあって、例えば各省庁、業種団体ごとにもクラブがあり、かなり細分化されています。

一方、地方には都会ほど種類や数がなくて、役所に設置されている記者クラブが中心的な役割を果たしています。県庁にある「県政記者クラブ」、市役所にある「市政記者クラブ」などですが、地方でプレスリリースを持ち込む先としてお勧めするのが「県政記者クラブ」になります。

県政記者クラブは、地方の取材拠点の頂点

県政記者クラブは、その地域の取材拠点の頂点のような位置づけで、優秀で経験豊かな記者が詰めていることが多いです。大きなテーマの取材活動の中心になるなど、県内に散らばっている各記者のとりまとめ役になることも多く、それぐらいの権力は持っています。

その県政記者クラブにプレスリリースを持ち込めば、高いところから低いところに水が流れるように、自動的に社内の担当者にそのプレスリリースを届けてくれます。

例えば、僕は長崎県の離島・新上五島町に住んでいますが、町役場には記者クラブがありません。ですが、仮に僕自身に関するプレスリリースを作り県政記者クラブで配れば、新上五島町を担当している記者にそのプレスリリースが届けられるはずです。

報道機関すべてに、個別に郵送したりFAXしたりしてもいいですが、手間がかかりますよね? 郵便代もかかるし、そもそも「だれ宛」に送ればいいのかもよく分かりません。

県政記者クラブ一か所に持ち込むだけで、一度に主要な報道機関にプレスリリースを配布できることは大きなメリットと言えるでしょう。

また、一般にはあまり知られていない報道機関「通信社」が県政記者クラブに登録していることも見逃せない大きなメリット。

通信社は、わかりやすく言うと報道機関に記事を売っている会社。例えば、富山県の地元新聞に、長崎県のローカルな話題や外国のニュースが載っているのは、通信社の原稿を使っているからです。代表的な会社として「共同通信」と「時事通信」の二社があります。

国内でいえば、ローカルな話を他県に届けるには通信社の役割が非常に大きいんですが、一般の人にはなじみが薄く、そのような報道機関があることすら知られていません。

地方で働いている通信社の記者は少ないですが、県政記者クラブには必ず所属しているので、プレスリリースを見てもらうことは、幅広い地域に情報を届けたい事業所にとっては非常に重要だと考えます。

記者クラブにプレスリリースを持ち込む手順

それでは、さっそく県政記者クラブにプレスリリースを持ち込んでみましょう。以下、代表的な手順をご紹介します。

①県庁の広報担当部署に電話をする

②プレスリリースを配布したい旨を説明し了承を取る

③何部持参すればいいのか、いつ配布していいのか確認

④記者クラブでプレスリリースを配布する

記者クラブは本来、役所からは独立して運営しているのが建前なので、正確には「配布の了承」は記者クラブからもらうことになります。どこまできっちり手続きするかは、クラブによってやり方が違うので、それを含め広報担当課に聞きましょう。「こんなプレスリリースを配りたいですが、いいですか?」と直接、クラブ側に説明が必要な場合もあります。

用意する部数は通常、クラブに加盟している報道機関数+予備1分、が通例です。

記者会見を開くわけではないので、基本的にいつ配布してもいいとは思いますが、念のため配布日などはあらかじめ確認した方が丁寧です。

配布は、クラブにプレスリリースを持参してこちら側で配ることもありますが、広報担当部署に郵送すれば役所の方で配ってくれることもあります。これも広報担当課に確認してください。

とりあえず一度配布してみませんか?

プレスリリースを作ったことがない人に話を聞くと「頑張って作っても無視されたらどうしよう」「下手なプレスリリースを作って笑われたくない」という声を聞くことがたくさんあります。

そんな方には、いつもこう話しています。

笑われてもいいじゃないですか?

一歩踏み出すことには意味も意義もありますが、何もしないことには何の意味も意義もありません。たとえ笑われても、少なくともあなたの存在は知ってもらえます。それだけでも前進です。

たった一枚のプレスリリースが、みなさんの人生を変えることも十分にあります。広告費に換算して数十万円、数百万円の働きをすることだってあるでしょう。

ぜひ、勇気を出して一度プレスリリースを作ってみていただきたいと思います。

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