仮想通貨初心者にもおすすめ 投資の勝ち方を学ぶ本 ―「マネーの公理」―

カリスマトレーダー、ラリー・ウィリアムズも推薦

「仮想通貨元年」と言われた2017年。

投資経験のない多くの人が、ビットコイン(BTC)をはじめとする仮想通貨のトレーディングに乗り出しました。

資産1億円超えを果たした「億(おく)り人」にあこがれた人も多かったのではないでしょうか。

右肩上がりの市場を背景に、初心者ながら相当な利益を出した人もいたようです。

ですが、ちょっと待ってください。

時流に乗って、相場の基礎も知らないまま「なんとなく」ひと儲けしてしまった人も多いのではないでしょうか?

このままでいいのかな……、ちょっと知識が足りないんじゃないか……、市場が好調なうちに勉強した方が将来のためになりそうだ……。

こんな風に思っている人も、かなりいるようです。

そんな仮想通貨初心者をはじめ、経験豊富な投資家にもぜひ読んでもらいたい本があります。

それが

「マネーの公理 ースイスの銀行家に学ぶ儲けのルールー」(マックス・ギュンター著)

です。金融関係者であれば知っている人も多いですね。

世界的に知られているトレーダーに、ラリー・ウィリアムズという人がいます。

世界30ヵ国のトレーダーがリアルマネーで競い合うトレードコンテスト「ロビンスカップ」で、史上最高の成績を記録した伝説のトレーダー。

その彼でさえ、2005年の講演で「マネーの公理」に触れ「年に一回は読み返す」と明言しています。

この本が日本語訳された際には、次のような賛も贈っています。

「投機家であることというアートについて、私がこれまでに読んだ中で最高の本である

「最高の本の1冊」ではありません。唯一無二の「最高の本」と断言しているところがポイントです。

読まない理由などありませんね。

リスクに立ち向かうための12のルール

この本には、スイスの銀行や投機家が仲間うちで暗黙のうち了解していた投機のルールを、12の公理として成文化したものが書かれています。

スイスと言えば、九州と同じくらいの面積なのに、国際的競争力が世界で最も高い国。

欧州の小国がそのような地位を築いた理由について、著者は次のように話しています。

世界で最も賢い投資家、投機家、ギャンブラーとして、それを手に入れたのだ。

資源もなく気候も厳しいスイスは真正面からリスクに立ち向かい、それをどう管理するかを考え発展してきたといいます。

誰もが知っている有名企業もたくさんあるのは、その国民性が理由かもしれません。

そのスイス人の知恵が詰まったともいえる「12の公理」ですが、初めて目にした人は、きっと驚くと思います。

というのは、一般的な投資アドバイスとは相反するような内容を訴える公理もあるからです。

著者は、こう主張します。

最も成功したスイスの投機家は、使い古されたような投資助言にはあまり注意を払わない。

彼らにはもっと良い方法がある。

ワクワクするような言葉です。

その「もっと良い方法」を少し紹介したいと思います。

分散投資を否定! 「通説」と相反する提言が多数

例えば一般的な投資本を読んでいると、必ずと言っていいほど「分散投資」を強く推しています。

分散投資は、ご存知の通り投資先を分けることでリスクを分散化させる手法。投資経験者なら知らない人はいないでしょう。

ですが、「12の公理」では、この投資の王道ともいえる投資手法を真正面から否定します

それだけではありません。

「失っても大丈夫な金額だけ賭けろ、という戦術はほぼ間違いなく貧しい結果をもたらしてきた」
「大多数の意見は無視しろ。それはおそらく間違っている」
「長期投資は避けろ」

投資アドバイザーが「これぞ定番」と胸を張ってアドバイスしてきたような「故事や格言の類」とも言える意見を次々と否定します。

ですが、単に抽象的な概念をこねくり回して訴えるのではなく、具体例を豊富に紹介しているので説得力があります。

次の一文を目にしたときは、まぎれもない真実だと思いました

ほとんどの人は故事や格言は議論の余地がない真実だと信じている。

だからこそ、大多数は金持ちではないのだと指摘することが有益なのかもしれない。

記憶に残った「常に早すぎるほど早く利食え」

個人的に、特に胸に刻んでおこうと思った言葉が、この「常に早すぎるほど早く利食え」という言葉です。

人は元来強欲である、ということが出発点。

本書では、こう警鐘を鳴らします。

ギャンブルや投機をしていると、時々大きな幸運がおとずれ、それが続けざまに起こることがある。

それはとても楽しく、一生乗っていたいと思う。(中略)

そして、あなたはそれに乗り続ける。最後に、あなたは転げ落ち、お金は消え失せる。

幸運は、どれだけ続くか分かりません。

誰もが、幸運は一生続かないことを理解する分別があるのに、もうしばらくは……あと少しは……と期待したり、自分を信じ込ませようとします。

ピークが分からないのならピークがまだ先だと考えず、さっさと利益を確定して立ち去る勇気を求めています。

振り返ってみると、もっと高みまで登ることができたかもしれません。立ち去ったことを後悔することもあるでしょう。

そんな人には、こんな風に声をかけています。

それほど高くではないかもしれないが、あなたは登ったではないか。手応えのある利益を得たではないか。それ以上何が必要だろう。

利益を得て、それを失わなかった。むやみに山頂を目指し、崖から転落してしまう粗忽物よりも、あなたはずっとましだ。

否定的な意見もありますが

この本に関する書評をのぞいてみると、否定的な意見があることも事実です。

例えば

「初心者向け」「トレーダーなら知っていることばかり」

といった意見も、よく目に留まります。

ですが、それは「分かっていてもできないこと、陥りがちな罠」も数多く挙げているからでしょう。

例えば、第11の公理では、一つの投資対象に執着する危険さや愚かさを説いています。

株式を例に、損を被った株や思い入れの強い株に固執するあまり、損害が大きく広がってしまうケースを紹介しています。

これについて、著者は新米投機家にありがちな失敗と言いつつ「経験豊かな投機家でさえ、時として、強情さから一つの投資対象を追いかけることがあり、どんな犠牲を払っても、そこから利益を絞り出そうとむきになることがある」と指摘しています。

ラリー・ウィリアムズが「最高の一冊」と惜しげもない賛辞を贈るのは、ベテランでさえ胸に刻むべき言葉が数多く記されているからでしょう。

本とは「出会い」がある 気になったら迷わず手元に

本とは「出会い」があると言います。

ぶらりと立ち寄った書店でたまたま見かけた本が、ちょっと気になったとします。

「あとで買おう」と思い、そのまま忘れてしまうこともたくさんあります。

ですが、もしその時、その本を手にしていたら、人生が大きく変わってしまっていたかもしれない、ということもあるかもしれません。

僕は、本との「出会い」をとても大切にしています。

このブログも、たまたま読んでもらっただけかもしれませんが、これも「出会い」の一つ。

仮想通貨など何かしら投資を手掛けている人であれば、この本を読むのと読まないのとでは、あなたが今後手にする利益は確実に違ってくると確信しています。

この「出会い」を大切に、ぜひ手に取ってください。


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