ライティングの基本 取材不足に気付いたら迷わず追加取材を

ライター事務所「つむぎや」のアキラ(@510tsumugiya)です。

このブログを読んでいる方はライターの方が少なくないと思いますが、ベテランであっても、なかなかうまく原稿が書けず困った経験があると思います。

テーマがよく知らない分野だったり、いい切り口が見つからなかったりと、いろいろな要素が絡んでいると思います。

ですが、元をたどると、だいたい原因は一つです。

しかも、実はその原因にうすうす気付いていながら、何とか小手先でごまかそうと言葉をこねくり回しているケースが多いのではないでしょうか。

その原因は「取材が甘い」ことです。

なんだかんだと理由をつけ、追加取材をさぼるのは厳禁

原稿がうまく書けないほとんどの原因は取材不足にあります。

この部分をもう少し突っ込んで書きたいけれど、取材時に聞き忘れた、とか。あらためて確認するのも面倒だな……、とか。

取材時のメモを見ているけど文字が汚くて読めなくなり、そこに触れず書いていたけど、どうもまどろっこしくなる、とか。

書き始めたけど話に広がりが出てきて、いろいろ調べたい部分もあるけれど、そこまで踏み込むと時間を食いそうだからやめよう、とか。

締め切りまで時間がなく、知っている人に電話して聞きたいけど、電話嫌がるかな、とか。

つまり、再取材または追加取材すれば済むことなのに、面倒くさがってやらない。

情報が足りないからズバッと書くことができず、小手先の作文で前さばきしたような文章を書こうとする。

こんなケースがほとんどではないでしょうか。

情報が足りなかったら、迷わずもう一回取材を

原稿は、小説と違って素材となる情報がすべてです。

素材が足りなければ、足りるまで集めるしかありません。当たり前のことですよね。

刺身定食用の切り身が足りなくなったからといって、果物やケーキを盛り付けたりしませんよね?

足りない素材をごまかそうとすると、回りくどい文章になったり、もやもやした表現が増えたり、ポイントが明確でなくなったりしてクオリティの低い手抜き原稿になります。

手抜き原稿は、見る人が見れば一発で分かります。どれだけ苦労して書いたのか、ということは、行間からにじみ出ます。

そして、手抜き原稿はあなたの評価も大きく落とします。二度とオファーが来ないかも知れません。

追加取材を7回 取材相手にどなられた経験

僕が新聞記者になって1年目のとき。上司のデスク(記者が書いた原稿を手直しする人)から、ある事件の原稿を書くよう命じられました。

深夜、倉庫に侵入した少年らが逮捕された話だったと思います。警察署に電話取材して原稿を書きました。

デスクに原稿を出したところ、この要素が足りない、ともう一度警察署に電話して話を聞くよう命じられました。

原稿を出しなおすと、また別の要素が足りない、と再取材を命じられました。

結局、7回も原稿を突き返され、そのたびに警察署に電話しました。

電話応対していた警察官にも「おい竹内君、あんたな、いいかげんにせいよ! 聞きたいことがあるならまとめて聞けよ!」と怒鳴られました。

その時は僕も頭に血が上り、デスクが嫌がらせをしているのだと感じました。

その「嫌がらせ」が、実は「分からないことは徹底して確認するクセを叩きこむ」という指導だったと、後になって理解できました。

フリーライターのみなさんは、自分を指導してくれる人などいないと思いますが、よりすばらしい原稿を書くため、納得いくまで取材・情報収集することをおすすめします。


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