離島起業の可能性を探る ~ライター起業@五島列島②~

「起業するんだって?」
「ハイ」
「この島で?」
「ハイ」
「やめた方がいいんじゃない?」

「離島でフリーライター? 仕事あるの?」

ライター事務所「つむぎや」のアキラ(@510tsumugiya)です。

僕は移住先の長崎県・五島列島で2018年春、フリーランスのライターとして独立することにしています。

「島でライターとして起業します」と言うと、相手の反応は正直、ふーん、といった感じがほとんど。

相当微妙です……。

やりたいこと、決めたことは、口に出すことが大事かなと思っているので、島の内外問わず宣言しています。

口に出さないと、バカにもされません。

「何をやるかは別にして、島で起業なんてやめたほうがいいんじゃない?」

「せめて本土で起業した方がいいと思うけど」

ハッキリ言う人も多数。

本当に心配してくださっているのだと思います。ありがたいです。

このシリーズの第1回でも触れた通り、長崎県主催のビジネスプランコンテストに「ライターとしての離島起業」をテーマに応募した際(一次で落選!)、離島起業のメリット、デメリットを考えました。

今回は、離島での起業について少し掘り下げたいと思います。

ビジネス目線による離島のメリット、デメリット

ひと口に離島といっても、「生活していく」観点だと、初心者~上級者向けとさまざまです

九州エリアでいえば、五島市、壱岐市などは、幅広い事業所もそろっていて、電車が通ってないだけで本土とかわらない印象です。初心者向けですね。

一方で人口は数人、店舗もゼロという日々サバイバルな島も。これぞ「The離島」といった趣。

話を進めるには、ちょっと線引きがいるので、今回は僕が住んでいる長崎県・五島列島の新上五島町をベースに、主なメリットとデメリットを考えてみます。比較的、初心者向けの島です。

デメリット

・船でしか行き来できない
 海が荒れると、島に閉じ込められることも……。台風シーズンは要注意!僕もそうですが、船酔いする人にとってはつらい。

・物流コストがかかる
 事業所が大変。島に工場が進出しないのも、もちろんこれが大きく影響しているのでしょう。狭い商圏人口もあるでしょうが。

・過疎化・高齢化が尋常ではない速さで進行
 島の親は、基本的に子どもに島を出ていくよう勧めます。もちろん愛情からです。生産年齢人口の核となるべき世代が極端にが少ないのは問題。

・仕事が限られる(勤め人になる場合)
 何でもいいなら、仕事がない訳ではありません。でも、だれだって何でもいい訳じゃないですよね。そこが難しいところ。

まだ出てきそうですが、このあたりで。

メリット

・五島エリアではハブ的な交通の要所
 福岡県、長崎県の佐世保・長崎・五島市、小値賀町など、各方面に定期航路があります。いろいろ行き来するのであれば、何かと便利!

・海がきれい
 海産物のイメージが良かったり海塩づくりが盛んなのは、きれいな海があってこそ。漁業はあらゆる離島の基幹産業です。観光客が来るのも、海があってこそ。

ひとまずこのあたりで。

 

離島でのビジネス マイナスと思われている部分をプラスにできないか

幸い、島には「プレーヤー」が少ないので、いろいろな面でライバルは少ないです。

なので、本土ではあたり前なのに、島であるがゆえにない商品やサービスは多くビジネスチャンスはあると考えます。

ですが、商売を考えると、やはりどうしてもデメリット、つまりマイナス面が大きいです。

ここで発想の転換が必要だと思いました。

マイナスと思われていることを逆手にとって、何とかプラスにできはしないか、ということです。

逆にそれをひねり出さないと、わざわざ離島で起業するアドバンテージがありません。

離島在住ライターの存在価値

そこで、マイナスをプラスに転換する観点から、離島在住のライターには、どのような面でアドバンテージがあるのかを考えてみました。

僕の独断と偏見なので、その点はご了承を……。

交通費、宿泊代……。かさばる取材経費の抑制に大きく貢献

例えば、東京のライターが五島列島に来て取材する場合、どれくらい経費がいるでしょう?

取材時間を考慮すると日帰り、一泊二日は無理。最短でも二泊三日は必要でしょう。

飛行機代、船代などの交通費、宿泊費、現地でのレンタカー費(離島では取材用車両が必須)などを考えると、たった1人でも10万円は必要です。

仮に雑誌で4ページの特集記事を組むと仮定すれば、カメラマンも必要でしょうし経費だけで20万円はあっという間に吹き飛ぶでしょう。

海が荒れて島に閉じ込められたり、どうしても晴れの写真を撮りたいのに雨が続いたりして滞在期間が延びると、さらに経費は膨らみます。

実際、大きなプロジェクトの取材なのにずっと大雨で後日、再取材に来ていたメディアもありました。

経費、どうねん出したんでしょうか?

島在住の僕の場合、取材費1時間1万円~、執筆作成料400字5000円~を目安にライティング業務を請け負っています。

写真も一眼レフで基本的なクオリティであれば撮影も可。

仮に見開き4ページの仕事であれば、経費を含めても3分の1程度の費用で請け負えます。

東京にいるライターは東京の原稿をかけばいいし、離島の話は離島にいるライターに任せればいいのではないでしょうか?

出張取材でありがちな「決め打ち」取材を避けられる

遠方に出かけて取材する場合は、取材日程や経費の制約もあるので、ネットなどで情報をかき集めて「これを取材しよう」とスケジュールをがちがちに組む「決め打ち取材」になることがほとんどではないでしょうか?

僕も新聞記者時代、そうでした。

これは仕方ないことではあるんですが、この手法だと、ネットには載っていないような話で、実はほかにおもしろい話題があったのに取りこぼしてしまうケースがあります。

結果的に、もっとクオリティーが高い、ほかでは取り上げたことのない記事を書くチャンスを逃してしまうことになりかねません。

その点、地元に通じたライターが現地にいれば、そのような失敗を避けることができます。

納得いくまで撮影(取材)ができる

動画の取材もそうですが、手を伸ばすと指まで青く染まりそうな空に、どこまでも澄み切った海の画を撮りたくて島に来たけど、滞在中ずっと天候に恵まれなかった、ということがあります。

仕方ないですよね。こればっかりは。

ですが、クライアントに「晴れなかったので仕方なかったっす。地獄のような空と泥水みたいな海の画しかないっす。我慢してください」って言えますか?

島に住んでいれば、その点心配ないですよね。

雨ならば晴れるまで待てばいい。結果、いい画が撮れてクライアントにも満足してもらえるでしょう。

 

今回は島でのライター起業を実現させるため、どのような発想の転換が必要なのかを考えてきましたが、どうだったでしょうか?

それほど強引なロジックではなかったと思いますが、皆さんのご意見も聞かせてください。

 


併せてお読みください

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「ビジネスプランコンテスト落選! ~ライター起業@五島列島①~」

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