敏腕起業家の肉声が16人分! ―「成功企業に学ぶ実践フィンテック」―

フィンテックベンチャーの旗手16人が自ら執筆、寄稿

この本は読む価値があるな、と思った理由は、フィンテック分野で最前線を行く起業家が、自らの手で自社の歴史や夢を執筆していることです。

僕は、ある人物を知りたいと思った時、もし選択肢があれば、自叙伝を優先して読むことにしてます。

自分のことを自分で書いた本って、価値があると思いませんか?

当事者しか知らないエピソードが豊富ですし、何よりもその人の本音が分かります。

少し実績を「盛った」ように書かれた場面があったとしても、逆に「控えめ」に書かれていたとしても、それはそれで、その人を判断する貴重な材料となります。

さらに16人ものベンチャー経営者が寄稿している、という点で読みごたえがあります。

それぞれ異なる分野で活躍している方ばかりなので、幅広い分野に及ぶフィンテックのさまざまな技術や可能性を学べるという点でもおすすめです。

本を手に取ったきっかけはAI

僕は将棋が趣味なんですが近年、トップ棋士であってもAI(人工知能)に負けてしまう時代がやってきました。

これを機にAIに興味を持つようになり、いろいろな情報に接するなかで、AIを使い株式や債権などを売買する「ロボアドバイザー」というシステムが流行りつつあることを知りました。

ロボアドバイザーを運用する企業はいくつかありますが、最初に知ったのが「ウェルスナビ」という会社。AIをネットで調べていたところ、たまたま発見しました。

やっていることは昔からある投資信託なんですが、投資先選びから運用まで、すべてをコンピューターが自動で行っています。

投資に際し、人間は感情や思い込みによってベストな判断ができないことがある、それならばコンピューターにやらせよう――。そんな発想も根底にあるようです。

フィンテックがらみの本も数多い中、この本を手に取ったきっかえけは「ウェルスナビ」社長の柴山和久さんも寄稿していたからでした。

きっかけはウェルスナビでしたが、ロボアドバイザー以外にも、クラウド会計やクラウドファンディング、ビッグデータ、ブロックチェーンなど、可能性を秘めたフィンテック分野もカバーされています。

まったく理解できない部分もあるが……

正直に言うと、フィンテックに関する知識が浅く、何が書いてるのかさっぱりわからない部分もあります。

ですが、妙にワクワクするんですよね。

学術的な議論に終始せず、地に足の着いた事業として企業活動にどう貢献しているのか、私たちの暮らしにどう役立っているのか、という切り口で書かれていることがワクワクの理由の一つでしょう。

1~3章と5章は、SBIホールディングスの関係者が執筆していて、SBIグループの軌跡であったり金融機関の課題などを取り上げています。これはこれで面白いですが、やはりこの本の最大の魅力は、16人のベンチャー旗手の肉声でしょう。

なお、この本に登場するベンチャーは次の通りです

ロボアドバイザー 「ウェルスナビ」
自動家計簿・クラウド会計 「マネーフォワード」
貯金アプリ 「インフキュリオン・グループ」
クラウドファンディング 「ミュージックセキュリティーズ」
決済 「BASE」
決済 「エクスチェンジコーポレーション」
決済 「Origami」
決済 「Liquid」
仮想通貨 「QUOINE」
ブロックチェーン 「SBI Ripple Asia」
ブロックチェーン 「R3」
ビッグデータ 「Treasure Data」
ビッグデータ 「ギックス」
AI・ビッグデータ 「ゼネリックソリューション」
クラウド会計 「freee」
UX/UI 「グッドパッチ」


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